Claude Codeの「court」エラーとは?
Claude Codeを使っていて、こんな画面を見たことはありませんか。
- 返答の途中に、「court」という脈絡のない英単語がポツンと現れる
- その後ろに
<invoke name="...">のようなコードの断片がそのまま表示される - 「ツール呼び出しが不正な形式です(malformed)」といったエラーが出て、作業が実行されない
結論から言うと、これはあなたの操作ミスではありません。Anthropicの公式リポジトリに複数報告されている、Claude Code側の既知のバグです。
実はこの記事を書いている当サイトの運営環境でも、Opus 4.8や最新のClaude 5系モデルで同じ現象を確認しています。この記事では、調べてわかった仕組みと、実際に効く対処法をまとめます。
📌 本記事は2026年8月時点の公式リポジトリのIssue報告と、当サイトでの再現確認に基づきます。
結論:慌てなくていい
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| これは何? | AIの「内部の道具呼び出し記号」が壊れて、文字として漏れ出す既知バグ |
| データは壊れる? | 壊れません。その1回の指示が無駄になるだけ |
| 自分のせい? | いいえ。設定ミスやウイルスではない |
| すぐできる対処 | 「続けて」と送る/モデルを切り替える(後述) |
| 根本対策 | 常時読み込むファイルを軽くする+長いセッションを区切る |
何が起きているのか:「道具の呼び出し状」が化けている
Claude Codeがファイルを編集したりコマンドを実行したりするとき、AIは裏側で「この道具をこう使います」という定型の記号(マークアップ)を出力しています。普段は画面に見えない、システムとの約束事です。
「court」エラーは、この記号の書き出しが化けてしまう現象です。
- 正しい記号の代わりに、語彙として近い別の単語(court など)が選ばれてしまう
- 記号が壊れているのでシステムは道具を実行できず、「不正な形式」として拒否
- 実行されなかった記号の残骸が、そのまま文字として画面に表示される
公式リポジトリの分析では「正しいタグの代わりに、語彙上隣接するトークンが選択されてしまう」ことが原因と推定されています。いわば、AIの言い間違い(滑舌ミス)が、道具の呼び出し状の宛名部分で起きてしまうバグです。
ちなみに化ける単語は環境によって違い、「court」のほかに call・count・courtesy などの報告があります。いずれも同じ現象です。
発生しやすい3条件
公式リポジトリの報告(Issue #69237)では、次の条件が重なると発生した、と詳細に検証されています。
- 大容量コンテキストのモデル(Opus 4.8の1Mコンテキスト等)を使っている
- 常時読み込みのファイルが大きい(CLAUDE.md・メモリ・ルール類の合計が数十KB規模)
- スクリーンショットを何枚も撮る作業(ブラウザ操作など)を続けている
つまり「AIの頭の中が満杯に近づいた長いセッション」で起きやすい、ということです。報告では、スクリーンショット4枚までは正常で、5枚目から壊れ始めたという具体的な記録もあります。
当サイトの再現状況も同様で、長時間の作業セッションの終盤に発生しています。また報告はOpus 4.8が中心ですが、当サイトでは最新のClaude 5系モデルでも同様の表示を確認しており、特定モデルだけの問題とは言い切れないようです。
対処法:即効薬と体質改善
今すぐ効く応急処置
① 「続けて」と送る
1回きりの発生なら、「続けて」と促すだけで正しく言い直してくれることが多い、と報告されています。まず試すのはこれです。
② モデルを一時的に切り替える
同じセッション・同じ条件でも、モデルを切り替えると即座に解消したという検証報告があります(報告ではSonnet系への切り替え)。/model で別モデルに切り替えて作業を続け、後で戻すのが実用的です。
根本に効く体質改善
③ 常時読み込みのファイルを軽くする
発生条件の核心は「常時コンテキストの重さ」です。CLAUDE.mdやメモリ類が育ちすぎていないか見直してください。これは偶然にも、公式ベストプラクティスの「肥大化したCLAUDE.mdは指示が無視される原因になる」という推奨と同じ対策です。courtエラー対策=AIの成績向上策でもあります。
④ スクショの多い作業は、区切って新しいセッションで
画像はコンテキストを大きく消費します。ブラウザ操作などスクリーンショットが積み上がる作業をしたら、区切りで新しい会話を始めるのが安全です。
⚠️ 注意:
/clearが効かないケースがあります。常時読み込みファイルが巨大な場合、クリアしても即座に同じ重さが再ロードされるためです(Issue報告で検証済み)。その場合は③の軽量化が先です。
Anthropic側の対応状況
公式リポジトリ(anthropics/claude-code)には、この現象の報告が複数登録されています(#69237、#68354、#66153 など)。新しい報告が「既存Issueと重複」としてクローズされていることから、開発側は現象を認識しているとみられます。
アップデートで解消される可能性が高い類のバグなので、Claude Codeを最新版に保ちつつ、上記の対処で凌ぐのが現実的です。
よくある質問
Q1. 「court」と表示されたら、何か情報が漏れていますか?
いいえ。見えているのは「AIが道具を呼ぶための内部記号」の残骸で、あなたのデータや秘密情報ではありません。
Q2. 同じ指示をリトライしても毎回失敗します。
条件が揃ったセッションでは、リトライしても同じように化け続けることが報告されています。その場合は②のモデル切り替えか、④の新セッションが有効です。
Q3. 予防はできますか?
完全な予防は現状できませんが、③④の「コンテキストを軽く保つ」習慣で発生頻度は下げられます。長い作業の区切り方は「コンテキスト上限対処法」も参考にどうぞ。
Q4. 他のエラーとの見分け方は?
「脈絡のない短い英単語+コード片の表示+ツール不実行」の3点セットがこのバグの特徴です。その他のエラーは「よくあるエラー10選」で解説しています。
まとめ
- 「court」エラーはAIの内部記号が化けて漏れる既知バグ。あなたのせいではない
- データは壊れない。その指示が無駄になるだけ
- 応急処置は「続けて」→ダメならモデル切り替え
- 根本対策は常時読み込みファイルの軽量化とセッションの区切り(
/clearが効かない場合あり) - 公式リポジトリで認識済み。アップデートを待ちつつ上記で回避
謎の単語が突然現れると不安になりますが、正体がわかれば怖くありません。「またcourtか」と冷静に②を実行できれば、あなたはもう中級者です。



