Claude Codeのプランモード完全ガイド
「AIに任せてみたいけど、勝手にコードを書き換えられるのが怖い」——これはAIコーディングを始める人がほぼ全員感じる不安です。
その不安に、Anthropicが用意した公式の答えが「プランモード(Plan mode)」です。ひとことで言うと——
AIに「調べて、計画を立てる」ことだけをさせて、コードは1行も触らせないモード。
しかも起動はキーボード1つ。この記事では、使い方から「使わない方がいい場面」まで、公式情報をもとに解説します。
📌 本記事は2026年8月時点の公式ドキュメントに基づきます。
結論:Shift+Tabを押すだけ
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 何ができる? | AIがファイルを読んで調査し、作業計画を提案する |
| 何ができない? | ソースコードの編集(承認するまでブロックされる) |
| 起動方法 | Shift + Tab を押す(押すたびにモードが切り替わる) |
| 確認方法 | 画面に ⏸ plan mode on と表示される |
| 終わり方 | 計画を承認する、または Shift + Tab でもう一度切り替える |
なぜプランモードが必要なのか
AIに「ログイン機能を直して」と頼むと、AIはいきなり作業を始めます。ここには2つのリスクがあります。
- 見当違いの方向に進む — 意図と違う理解のまま10ファイル書き換えられる
- 後から気づいて戻すのが大変 — どこを触ったか把握しきれない
プランモードは、この手前で一度止まる仕組みです。
「まずこう調べました。次にこう直そうと思います。いいですか?」
とAIが提案してくるので、あなたはGOサインを出すだけ。方向が違えば、コードが1行も変わっていない状態で軌道修正できます。
起動する4つの方法
用途によって使い分けられます。
| 方法 | やり方 | こんなときに |
|---|---|---|
| 会話の途中で切り替え | Shift + Tab |
いちばん手軽。基本はこれ |
| この1回だけ | 文の先頭に /plan を付ける |
普段は普通に使い、今回だけ慎重に |
| 起動時から | claude --permission-mode plan |
最初から計画させたいと決めている |
| プロジェクトの標準に | 設定ファイルで既定に指定 | 大事なプロジェクトで常に安全側に |
いちばん使うのは Shift + Tab です。押すたびにモードが順に切り替わり、画面表示で今どのモードかわかります。
計画ができたら:3つの選択肢
AIが計画を提示すると、選択肢が出ます。
| 選択肢 | 意味 |
|---|---|
| Yes(自動で進める) | 計画を承認し、以降は編集を自動で受け入れて進める |
| Yes(1件ずつ確認) | 計画は承認するが、編集のたびに確認を出す |
| No, keep planning | まだ承認しない。プランモードのまま計画を練り直す |
慣れないうちは「1件ずつ確認」がおすすめです。AIの作業の様子が見えるので、勘所がつかめます。
【隠れ機能】計画そのものを自分で書き換えられる
これはあまり知られていませんが、非常に強力です。
計画が表示されている状態で Ctrl + G を押すと、提案された計画が自分のテキストエディタで開きます。
つまり——
- 「この3つ目の手順はいらない」→ 削除
- 「ここはこういう方針で」→ 直接書き足す
AIの計画書を、自分の手で赤入れできるわけです。「だいたい合ってるけど、ここだけ違う」というときに、言葉で説明し直すより圧倒的に速くて正確です。
使うべき場面・飛ばしていい場面
公式は「プランモードにはオーバーヘッドもある」と正直に書いています。毎回使う必要はありません。
✅ 使うべき
- どう直すべきか自分でも決めきれていないとき
- 複数のファイルにまたがる変更
- 自分がよく知らないコードを触るとき
- 失敗すると面倒な、大事なプロジェクト
❌ 飛ばしていい
公式の判断基準がとてもわかりやすいので、そのまま紹介します。
差分を1文で説明できるなら、計画は飛ばせ
- タイプミスの修正
- ログを1行足すだけ
- 変数名の変更
こういう作業に計画を立てさせるのは、時間の無駄になります。
知っておきたい注意点
公式ドキュメントに明記されている、正直な制約です。
1. 「絶対に編集できない」わけではない
プランモードは、通常の使い方では編集をブロックします。ただし、すべての確認をスキップする特殊な設定でセッションを動かしている場合、このブロックは強制されません(AIは計画するよう指示されるだけになります)。
安全装置として使うなら、そうした「全許可」設定と併用しないのが前提です。
2. 調査のためのコマンドは動くことがある
「コードを書き換えない」だけで、調べるためのコマンド実行は行われます(設定により、都度確認が出るか自動判定されます)。完全に何も動かない「読み取り専用の金庫」ではない、という理解が正確です。
3. 権限モードは全部で6種類ある
プランモードは、Claude Codeの「権限モード」の1つです。日本語の解説記事では「3種類」と書かれていることが多いのですが、2026年8月時点では6種類あります(通常・編集自動承認・プラン・auto・確認なし・全バイパス)。
初心者が覚えるべきは「通常」と「プラン」の2つで十分です。
公式が推奨する使い方の流れ
プランモードは、公式が勧める4段階の作業フローの中核にあります。
| 段階 | やること | モード |
|---|---|---|
| 1. 探索 | 「/src/auth を読んで仕組みを理解して」 |
プラン |
| 2. 計画 | 「直し方の計画を立てて」(Ctrl+G で手直し) |
プラン |
| 3. 実装 | 承認して作業させる。テストも書かせる | 通常 |
| 4. コミット | 「わかりやすいメッセージでコミットして」 | 通常 |
この全体像は「公式ベストプラクティス日本語版」で詳しく解説しています。
よくある質問
Q1. プランモード中に作った計画は保存されますか?
計画を承認すると、その内容からセッションに自動で名前が付きます。あとから会話を再開するときに探しやすくなります。
Q2. 「No, keep planning」を選んだあとはどうなりますか?
プランモードのまま会話が続きます。「そこはこうして」と伝えれば、計画を練り直してくれます。納得いくまで何度でも繰り返せます。
Q3. デスクトップアプリでも使えますか?
はい。キーボードショートカットは同様に機能します。アプリ版の始め方は「デスクトップアプリの始め方」をどうぞ。
Q4. 計画どおりに動いてくれないことはありますか?
あります。だからこそ公式は「AIに自己申告させず、テスト結果などの証拠を出させる」ことを推奨しています。詳しくはベストプラクティス記事へ。
まとめ
- プランモードは、AIに調査と計画だけさせてコードを触らせない安全装置
- 起動は
Shift + Tab。画面に⏸ plan mode onと出れば有効 Ctrl + Gで計画を自分のエディタで直接編集できる(隠れた便利機能)- 「1文で説明できる差分なら計画は飛ばす」のが公式の目安
- すべての確認をスキップする設定と併用すると、ブロックは効かない点に注意
「AIが怖い」という感覚は、正しいセンサーです。プランモードは、その怖さを保ったまま、AIの速さを借りるための機能です。まずは Shift + Tab を1回押すところから試してみてください。



