Claude Codeの出力スタイル設定
同じClaude Codeでも、「黙々と作業する職人」にも、「一つひとつ解説してくれる先生」にもなれる——それを切り替えるのが「出力スタイル(Output styles)」です。
ひとことで言うと、AIの「知識」はそのままに、「性格と話し方」を丸ごと入れ替える機能です。
そして先に重要な注意です。ネット上の多くの記事が紹介している /output-style コマンドは、すでに廃止されています。この記事では2026年8月時点の正しい設定方法を解説します。
📌 本記事は2026年8月時点の公式ドキュメントに基づきます。
結論:設定は「/config」から
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 何が変わる? | AIの役割・口調・説明の量(システムプロンプトが置き換わる) |
| 設定方法 | /config → 「Output style」を選ぶ |
/output-style コマンド |
|
| 種類 | 組み込み4種+自作可能 |
| 反映タイミング | 次のセッションから(変更後に /clear するか新しい会話で有効) |
【要注意】`/output-style` はもう使えない
検索して出てくる日本語記事の多くは /output-style コマンドを紹介していますが、このコマンドは公式に廃止されました(v2.1.73で非推奨→v2.1.91で削除、と公式ドキュメントに明記されています)。
現在の正しい手順はこうです。
/configを実行- 設定画面から「Output style」を選ぶ
- 使いたいスタイルを選択
もう1つ、地味にハマるポイントがあります。
出力スタイルは会話の開始時に一度だけ読み込まれます。 変更しても今の会話には反映されません。
/clearするか、新しい会話を始めてください。
「切り替えたのに変わらない!」の原因は、ほぼこれです。
組み込みスタイルは4種類
| スタイル | どんなAIになるか | 向いている人 |
|---|---|---|
| Default | 標準。効率よく開発を進める | 通常はこれ |
| Proactive | 即行動派。細かい判断で止まらず進む | 慣れた人・スピード重視 |
| Explanatory | 作業の合間に「解説」を挟む先生 | 仕組みも理解したい人 |
| Learning | 学習モード。あえて一部をあなたに書かせる | プログラミングを学びたい人 |
隠れた名機能:Learning(学習モード)
このサイトの読者に一番おすすめしたいのがLearningです。
ただ解説するだけでなく、コードの途中に TODO(human) という**「あなたの番」マーカー**を置いて、簡単な部分をあえて残してくれます。つまり——
「AIに全部やってもらう」と「自分で書けるようになる」を両立できるモードです。
「AIに任せていたら、いつまでも自分は成長しないのでは…」という不安を持っている方は、一度Learningで作業してみてください。感覚がまったく変わります。
Proactiveの注意点
Proactiveは「即実行」の性格になりますが、許可の仕組みそのものは変わりません。ファイル編集前の確認などは通常どおり出ます(確認の頻度を変えたい場合は権限モードの話で、「プランモード記事」で触れています)。
自分だけのスタイルを作る
Markdownファイルを1枚置くだけで、オリジナルの「性格」を作れます。
置き場所:~/.claude/output-styles/(自分用)または .claude/output-styles/(プロジェクト用)
公式ドキュメントの例を紹介します。「説明のときは必ず図から入るAI」です。
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name: Diagrams first
description: 説明は必ず図から始める
keep-coding-instructions: true
---
コード・構成・データの流れを説明するときは、まず構造を示す図
(Mermaid記法)を先に描き、そのあと文章で説明すること。
大事な設定:`keep-coding-instructions`
true… Claude Code標準の「開発者としての動き方」を残したまま、伝え方だけ変える- 省略(false) … 標準の開発指示を丸ごと消して入れ替える。開発以外の用途(文章作成・データ分析専用機など)向け
コーディングは続けたいなら true を忘れずに。ここを忘れると「なんだか開発が下手になった…」となります。
似た機能との使い分け
「性格を変える」系の機能は複数あるので、公式の整理を意訳して紹介します。
| 機能 | 例えるなら | 使いどころ |
|---|---|---|
| 出力スタイル | 人格の入れ替え | 毎回の話し方・役割を変えたい |
| CLAUDE.md | 職場のルールブック | プロジェクトの規約を常に守らせたい |
| スキル | 専門書 | 特定の作業手順を必要なときだけ |
| サブエージェント | 別の専門家を呼ぶ | タスク専用の助手が欲しい |
CLAUDE.mdは「書き方ガイド」、スキルは「Agent Skills入門」でそれぞれ解説しています。
なお公式明記の制限として、出力スタイルはメインの会話にだけ効きます。サブエージェントには適用されません。
よくある質問
Q1. スタイルを変えると賢さも変わりますか?
いいえ。変わるのは「答え方」で、知識や能力は同じです。ただしLearningのように「あえて全部やらない」設計のスタイルはあります。
Q2. 選んだ設定はどこに保存されますか?
プロジェクトの .claude/settings.local.json に保存されます("outputStyle": "Explanatory" のような形)。ファイルを直接編集しても設定できます。
Q3. 廃止前の記事を見て /output-style と打ったらどうなりますか?
コマンドが見つからない扱いになります。故障ではないので、/config から設定し直せばOKです。
まとめ
- 出力スタイルはAIの性格・話し方を丸ごと入れ替える機能
- 設定は
/config→ Output style。旧/output-styleコマンドは廃止済み - 変更は次のセッションから反映(
/clearを忘れずに) - 学びたい人には Learning(あなたの番マーカー付き)が特におすすめ
- 自作するなら
keep-coding-instructions: trueを忘れずに
道具の性能は同じでも、「相棒の性格」が合うと作業は驚くほど快適になります。まずはExplanatoryかLearningを一度試してみてください。



